予報士通信講座
平成19年 第29回 学科試験 専門知識 問11
"気象庁が発表している降水短時間予報は、実況の降水量分布から主に補外(外挿)によって求めた実況補外型の降水量予測と、メソ数値予報モデルで計算した降水量予測をもとにしている。この予報に関して述べた次の文(a))〜(d)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。
(a)降水短時間予報は、実況補外型の降水量予測とメソ数値予報モデルで計算した降水量予測にそれぞれの精度を考慮した重みを付けて足し合わせることによって行っており、予報期間を通してみるとそれぞれ単独の予測よりも精度の良い予報となっている。
(b)予報期間の後半において、実況補外型予測で予想された強雨域の位置と数値予報モデルで予想されたそれにずれがある場合は、両者に重みを付けて足し合わせているため降水が強められる傾向がある。
(c)初期時刻に降水域が全くないときには実況補外型予測ではその後も降水域の予想はされず、メソ数値予報モデルの予測でも新たに降水域が予想されることはない。
(d)実況補外型予測による降水域の移動予測に使う移動ベクトルは、過去3時間の解析雨量を用いてパターンマッチング法によって降水域の移動を捉えることによって求めている。この方法で移動ベクトルが得られない場合は、数値予報の700hPaの風を用いる。"