予報士通信講座
平成21年 第32回 学科試験 専門知識 問12
"図は,夏のある日の九州地方の解析雨量図(左)と,同じ時刻の雨量計による1時間降水量分布図(右)である。解析雨量の作成方法と利用上の留意点に関する次の文章の下線部(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。
解析雨量は,降水量を高い精度で観測できる雨量計と,広範囲の降水の分布が得られるレーダーの両方の長所を活かして,(a)レーダーで観測された1km格子毎の1時間積算降水強度を雨量計による1時間降水量の値で補正して作成される。
雨量計による1時間降水量分布図では,破線で囲まれた領域の最大値は65mmであるが,解析雨量図では80mm以上の地域がある。これは,(b)レーダー観測の結果が活用されて雨量計では捉えられていない80mm以上の雨量が解析されたことを示している。
このように,ある地域の雨の状況をきめ細かく監視する際には解析雨量の利用が重要である。ただし,(c)解析雨量は地上で直接観測したものではないので,その値に基づいて記録的短時間大雨情報が発表されることはない。"