予報士通信講座
平成18年 第27回 学科試験 専門知識 問6
"数値予報では、数値予報モデルが本来連続である大気を有限個の格子で表現しているために生じる制約やその他様々な原因により、予報結果に誤差が生じることは避けられない。
これに関して述べた次の文(a)〜(d)の下線部の正誤について、下記の(1)〜(5)の中から正しいものを一つ選べ。
(a)数値予報モデルで精度よく表現しうる現象のスケールは、1格子間隔までであり、それ以下のスケールの現象はモデルでよく表現できないため、予測も困難である。
(b)数値予報モデルでは、直接表現できない小さなスケールの現象によって生じる効果を、格子の物理量を用いて近似的に表現している。このため実際の現象とは厳密に一致せず、誤差を生じる要因の一つとなっている。
(c)数値予報モデルでは、初期値の作成に用いる観測点分布の不均一さや観測値自体が持つ誤差によって予測結果に誤差が発生することは避けられない。
(d)数値予報モデルでは、初期値に含まれる小さな誤差が、大気運動の物理的な不安定さにより、予報時間が経過するにつれて増大し無視できない大きさになる。"