火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第98号
令和7年10月17日11時10分 福岡管区気象台 鹿児島地方気象台発表
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、引き続き、噴火に伴う弾道を描い
て飛散する大きな噴石などに警戒してください。
<火山の状況に関する解説情報(対象火山)>
レベル2(火口周辺規制)━ 継続 (前の状況:レベル2(火口周辺規制))
▲霧島山(新燃岳) 北緯31度54.56分 東経130度53.18分 標高 1421m
<火山の活動状況等>
新燃岳火口では、9月8日以降噴火は観測されていません。
火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、9月以降やや少ない状態で経過して
います。新燃岳周辺で10月14日に実施した現地調査では、火山ガス(二
酸化硫黄)の放出量は、1日あたり200トン(前回1日、100トン)で
した。
監視カメラによる観測では、9月8日以降、新燃岳火口内の噴煙及びその
周辺の地熱域の状況に特段の変化は認められません。
新燃岳周辺の傾斜計では、新燃岳の地下の膨張を示すような特段の変化は
認められません。
GNSS連続観測では、霧島山を挟む一部の基線で、2025年3月頃か
ら霧島山深部の膨張を示すと考えられるわずかな伸びが認められていました
が、7月上旬頃からは停滞しています。
火山活動に低下傾向が認められており、新燃岳では、火口から2kmを超
えて影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと考えられ、本日(1
7日)11時00分に噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規
制)に引き下げました。
一方、新燃岳では火口直下を震源とする火山性地震が多い状態で経過して
おり、引き続き、弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2
kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する噴火が発生する可能性があります。
<防災上の警戒事項等>
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕
流が概ね1kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概
ね2kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
<次回発表>
次の火山の状況に関する解説情報は、20日(月)16時頃に発表の予定
です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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