予報士通信講座
平成19年 第28回 学科試験 専門知識 問6
"気象庁のメソ数値予報モデルは静力学(静水圧)近似を用いない運動方程式に基づく非静力学モデルである。非静力学モデルについて述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。
(a)非静力学モデルでは、鉛直方向の速度についても運動方程式に基づいて予測計算を行う。
(b)水平の格子間隔が5kmであるメソ数値予報モデルで非静力学方程式を用いている理由として、モデルで取り扱うことになる小さな水平スケールの現象においては、静力学近似のもとでは取り込まれていない非静力学効果が重要となることが挙げられる。
(c)大気の圧縮性も考慮した非静力学方程式には、静力学近似を用いた運動方程式では現れない重力波の解が現れる。
(d)非静力学モデルを使えば積雲対流や境界層の乱流も正しく表現できるようになるので、格子間隔にかかわりなく、これらの過程のパラメタリゼーションは不要になる。"